脂質二重層からなる模擬生体膜です
・流体状態および乾燥状態で安定なSLB(Supported Lipid Layer)です(図1).
・乾燥と水和を繰り返すことができます.
・コレステロール基でガラス表面に支持されます(図1).
・脂質にコンジュゲートする物質は、糖やペプチドにすることができます.
・膜タンパク質アレイや、グリカンマイクロアレイ(図3)などを作成し、薬物やナノメディシンの潜在的ターゲットである細胞表面受容体のスクリーニング、細胞表面相互作用、病原体の特徴づけ(図4)などに利用することができます.
・乾燥に強いので、既存のプリンタでスポットできます.
図1.リポソーム(SUV)をスライドグラス上に吸着させ(SLV)を作成します.
図2.表在性膜成分および内在性膜成分(GPCR、イオンチャネル、etc.)をSLB中に再構成することができます.
図3. マンノース密度勾配マイクロアレイの作成.
マンノース結合脂質(0.1〜10%)を含む脂質二重層マイクロアレイを作成した.
図4. 大腸菌懸濁液(4x106 cell/mL)を加え室温でインキュベーションし、洗浄後接着している大腸菌を観察した.
1%、10%マンノース含有脂質に接着しているE. coli 178の顕微鏡写真(a、b).接着した大腸菌は細長いスポットとして観察され、マンノース濃度に依存して大腸菌の接着量が増加していることが分かる.
1%、10%マンノース含有脂質に接着しているE. coli 178の顕微鏡写真(a、b).接着した大腸菌は細長いスポットとして観察され、マンノース濃度に依存して大腸菌の接着量が増加していることが分かる.